大根は、煮物からおでん、サラダ、漬物まで、多彩な料理に活躍する万能野菜です。そんな便利な大根ですが、煮てもなかなか柔らかくならないことで頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか?また、大根の緑色部分が食べられるのか気になる方もいるかもしれませんね。
今日はそんな大根を上手に柔らかくする方法と、緑の部分の美味しい食べ方をお伝えします。これをマスターして、料理のレパートリーを広げましょう!
大根が柔らかくならない理由
大根が思ったように柔らかくならないのには、主に以下の二つの理由があります。
- 皮を薄く剥き過ぎている
- 十分な下茹でをしていない
皮の剥き方
大根の皮は固くて味が染みにくい部分ですから、剥くときは少し厚めに剥くことがコツ。3mm程度の厚さで剥くと、大根の固い外側の層を取り除くことができます。この部分は煮ても固いままなので、しっかりと剥きましょう。
下茹での重要性
下茹では、大根を本格的に煮る前に水や米のとぎ汁で軽く茹でること。これにより大根のアクや苦みが抑えられ、味がしっかり染み込むようになります。
茹で時間は、大根の厚さや大きさによって異なりますが、厚さ2cmで15分が目安。菜箸で刺して少しの力でスッと通る程度になれば、茹で上がりと見なし火から下ろします。
茹でた大根は、冷水で冷やし、冷めたらザルに上げます。このプロセスにより、大根が後の調理でしっかりと味を吸収する準備が整います。
大根をしっとり柔らかくする最適な調理法とは?
大根を柔らかく仕上げるには、色々な方法があります。今回は、以下の5つのテクニックをご紹介します。
- 米のとぎ汁を活用する方法
- 酢を加える方法
- 電子レンジで加熱する方法
- 冷凍を利用する方法
- 圧力鍋で調理する方法
米のとぎ汁を使う方法
米のとぎ汁に含まれるでんぷん質が、大根を柔らかくし、臭みも取り除く効果があります。具体的な手順は以下の通りです。
- 大根の皮を3mm程度に厚く剥き、面取りをします。
- 2回目のとぎ汁を使用し、大根を浸すほどの量を鍋に入れて加熱します。
- 中火にし、15分程度茹でます。
- 大根が透明感を帯びて、竹串がスッと通るようになったら火を止めます。
- 茹で上がったら、冷水で冷やし、ザルに移して水切りをします。
酢を使う方法
酢には、大根の細胞壁を柔らかくする効果と、色を保つ効果があります。手順は次の通りです。
- 大根の皮を厚めに剥いて面取りします。
- 大根と大根が浸る程度の水を鍋に入れ、50ccの酢を加えます。
- 沸騰後、中火で15分ほど茹でます。
- 竹串が通る程度に柔らかくなったら火を止めます。
- 茹でた大根はザルに移して水気を切ります。
電子レンジを使う方法
電子レンジを使えば、短時間で大根を下茹でできます。手順は以下の通りです。
- 大根の皮を厚めに剥き、面取り後、電子レンジ対応の容器に並べ、1cm程度の高さまで水を加えます。
- 米のとぎ汁を振りかけ、ラップをして、600Wで10分加熱します。
- 加熱後、大根を冷水で洗い流します。
冷凍する方法
冷凍すると、解凍過程で大根の味が染み込みやすくなります。手順は以下の通りです。
- 大根の皮を厚めに剥いて、面取りし、輪切りにします。
- 冷凍用の袋に入れ、冷凍庫で6時間以上保管します。
- 冷凍したままの大根を出汁に入れ、40分ほど煮込んだ後、2時間放置します。
圧力鍋を使う方法
圧力鍋を使用すると、短時間で大根を柔らかく仕上げることができます。手順は以下の通りです。
- 大根の皮を厚めに剥いて面取りします。
- 大根と大根が浸る程度の水、お米のとぎ汁を鍋に入れます。
- 鍋に蓋をし、最初は強火で加熱し、蒸気が出始めたら弱火に切り替えて約3分間加熱します。
- 加熱後は火を消し、7分間そのまま蒸らします。圧力が抜けたら、大根を取り出して水でよく洗います。
おでんの大根をふっくら柔らかく仕上げるコツ
おでんの大根を柔らかくするのは案外難しいもの。でも、ちょっとした工夫でふんわりとした仕上がりになりますよ。ここでは、柔らかく仕上げる二つの方法を紹介します。
切り込みを入れる方法
切り込みを入れる、いわゆる「隠し包丁」は、大根に十字の切れ目を入れる技です。これにより、味が中までしみやすくなり、芯まで柔らかく仕上がります。
手順は次の通りです。
- 大根の皮を少し厚めに剥き、3~4cmの輪切りにします。
- 面取りをしてから両面に十字の切れ目を入れ、30分ほど下茹でをします。
- 下茹でした大根を他の具材と共におでんの汁で煮ます。
- 5分ほど煮た後、菜箸で刺してみて、スッと通ることを確認します。
電子レンジを使う方法
電子レンジを使うと、短時間で大根の芯まで熱が通り、柔らかくなります。
手順は以下の通りです。
- おでんの大根を取り出して深めの電子レンジ対応容器に入れ、適量のおでんの汁を足します。
- ラップをして電子レンジで加熱します。2分ごとに様子を見て、必要に応じて加熱時間を延長します。
- 大根が柔らかくなったら、再びおでんの鍋に戻しましょう。
大根の緑色部分の美味しい食べ方
大根の緑色の部分が気になる方も多いでしょう。これは大根の首の部分が日光を受けて葉緑体が増えた結果です。甘みが強くて栄養も豊富なので、積極的に食べてみるといいですよ!
大根の緑色部分の利用方法をいくつか紹介します。
サラダ
大根の緑色の部分は、甘くてみずみずしいため生で食べると美味しいです。特にスティックサラダにすることで、そのシャキシャキとした食感を十分に楽しめますよ。
大根おろし
緑色の部分を大根おろしに使うと、その自然な甘みが引き立ちます。大根をおろす際、細胞が壊れてピリッとした辛味が生まれますが、緑色の部分は辛味成分が少なめなので、よりマイルドで食べやすい大根おろしができます。辛いものが苦手な人にもお勧めです。
浅漬け
大根の緑色の部分は甘みと水分を豊富に含んでおり、浅漬けにするとその美味しさが引き立ちます。カリカリとした食感が楽しめ、皮付きで漬けるとビタミンCも豊富に取れるため、栄養面でもおすすめです。
色や食感を重視する場合には、皮を剥いてから使うときれいで柔らかな浅漬けが楽しめます。
味噌汁
大根の緑色の部分は味噌汁の具材としても優秀です。葉に近い部分はやや固めですが熱を加えることで柔らかくなり、子供から大人まで幅広く楽しめます。また、水溶性の栄養素を効率良く摂取できるため、栄養をしっかり摂りたい方にもピッタリです。
炒め料理
大根の緑色の部分を油で炒めると、その香りが引き立ちます。炒めた後、醤油、みりん、砂糖を加えて味を整えます。仕上げに白ごまや七味唐辛子を振りかけると、更に風味が豊かになります。
お浸し
大根の緑色部分をお浸しにすると、歯ごたえのある食感が楽しめます。塩で揉んでから水気を切り、醤油やポン酢、ごま油で和えます。すりごま、わさび、しょうがを加えると、味にアクセントが生まれます。
まとめ
この記事では、なかなか柔らかくならない大根を上手に調理する方法や、大根の緑色部分の美味しい食べ方を紹介しました。これらのテクニックを使って、料理の幅を広げてみませんか?
大根を調理する際には、皮をしっかりと厚めに剥き、適切に面取りしてから下茹ですることが基本です。下茹でにお米のとぎ汁や酢を加えると、より柔らかくなります。また、電子レンジ、冷凍技術、圧力鍋を活用すると、柔らかさを増すだけでなく、調理時間を短縮できます。
おでんに使う大根は、隠し包丁を入れたり、電子レンジで加熱することで柔らかく仕上がります。それでも柔らかくならない場合は、すりおろしたり、細かく切って利用すると良いでしょう。
また、大根の緑色の部分は、甘みと栄養が豊富で、生でも加熱しても美味しくいただけます。大根料理を楽しんでくださいね。